目次
1.鉛筆の持ち方を今から直すことはできるの?
「鉛筆の持ち方は 最初が肝心」とよくいわれます。
しかし、気づいたらおかしな鉛筆の持ち方をしていた・・
いくら持ち方を注意しても言うことを聞いてくれない・・・
そんな方もいらっしゃると思います。
以前のブログでも触れましたが、実際大人の方でも、正しい鉛筆の持ち方が身についていない方は少なくないです。
私自身、普段から鉛筆の持ち方を教えていることもあり、何かを書いてもらう際には、つい持ち方に目が行ってしまうことがあります。
以前、携帯電話の手続きで対応してくださったある店員さんは、親指がかなり出ている、強く握り締めるような持ち方でした。素敵な方で、わかりやすくプランを説明しながら、話の内容を素早く書いてくださいましたが、手が疲れてしまわないか心配になりました。
そのような持ち方でも、日常に差し支えない字は書くことができると思いますし、大人になってからたくさん文字を書くお仕事でなければ気にされることはないと思います。
しかし、きれいな文字を書くためには持ち方が大切ですし、正しい持ち方は手にも優しいです。
・なぜか手が疲れる
・たくさん書くと指が痛くなる
・ペンだこがなくならない
・お手本通りに字を書くことができない
そう感じている方は、鉛筆やペンの持ち方を直すよいタイミングだと思います。
では、今から鉛筆の持ち方を直すことができるのでしょうか?
2.鉛筆の持ち方はお箸の持ち方と同じです
実は、鉛筆の持ち方自体を見直すことは簡単です。
鉛筆の持ち方=お箸の持ち方
なのです。
すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、お箸の持ち方と鉛筆の持ち方はほぼ同じで、2本持つお箸の持ち方から1本を抜いてあげると、それが鉛筆の持ち方になるのです。
ただ、そこから指を自然に動かせるようになるためには、今まで習慣になっていたことを変えなければなりません。
わかるの段階から、できる・定着するまでの段階がとても大変です。癖になっていることを直すのですから、それなりのモチベーションが必要です。
本来は、お箸の持ち方も鉛筆の持ち方も、小さな頃に周りの大人が意識して子どもに教えていくしつけの一つだといえますが、しつけが上手くいかなくても心配されることはありません。
私も親になって知らないことばかりでした。
今は、核家族が多く、全てのことを両親から学ぶことが難しい時代になってきました。大人も完璧ではないのです。
私自身も鉛筆の持ち方が一時崩れてしまっていましたが、子ども達と一緒に学び直し、今では以前より意識しなくてもきれいな持ち方をキープできるようになりました。
子どもと一緒に学び直すことで、モチベーションが上がります。お互いの姿を見せ合うことで、頑張れます。
ですから、もしお子さんの持ち方が気になるようでしたら、そして、ご自身も持ち方について詳しくご存じないようでしたら、この機会に一緒に持ち方について学び直してみてはいかがでしょうか?
3.鉛筆の持ち方は文字を書く基本のフォーム
スポーツでもスムーズに上達するためには、最初のフォームが大切だといわれています。ゴルフやテニス、サッカー、野球……どのスポーツで基本の構えや体の使い方、動かし方が身についていないと、上達が遅かったり、伸び悩んだり、身体の一部を痛めたりしてしまうことがあります。
鉛筆の持ち方もスポーツと全く同じだと思っていただけるとわかりやすいでしょう。書道やペン字も、脳と連携して体(指先)を動かすという流れは、スポーツとある意味同じだといえるのです。
そのため、字を書くこと(=スポーツ)においても、最初のフォームが大切です。構えは持ち方、動かし方は指の動かし方(運筆)にあたります。
ご両親がスポーツを知らない場合、お子さんにはどのように教えますか?
多くの方は、まずスクールや団体に入り、コーチなどの指導者に最初から基本となるフォームを学ぶという選択されるのではないでしょうか。
それでは、鉛筆の持ち方についてはどうでしょうか。
なんとなくご自宅で鉛筆を使いはじめ、自然と身につくだろうと思ってらっしゃると、実はそうではありません。
つたない文字を喜々として書く我が子を見て、うれしくなりますが、書いた文字を見ていても、実際に持ち方までは目が行き届かないのではないでしょうか?
スポーツに置き換えると、自分流にラケットを握ったり振ったりしながら、なんとなくボールに当たって楽しんでいる・・・そのような感じかもしれないのです。
子どもがスポーツを学びながら、一緒に大人もそのスポーツを学ぶ。そうすると、お子さんと一緒にそのスポーツを楽しむことができると同時に、お子さんは一緒に取り組むご両親の姿を誇りに感じますし、苦手なことがあっても進んで取り組んでいきます。
同じように、お子さんと一緒に学び始めることで、お子さんは嫌がらずに楽しんで取り組んでくれるようになります。
山本五十六の有名な言葉に、
「やってみて、言って聞かせて させてみて、誉めてやらねば 人は動かじ」
という名言があります。
まずは、「やってみせ」の部分が大事で、一緒にやってみること、さらにはそこに向かう姿勢を見せることが、お子さんを育てる上でも大事だと思います。
私自身も子育てを通して感じたことは、最初から子どもに「させてみる」のではない、というところの大切さです。
鉛筆の矯正も、まずは大人が取り組みながら、お子さんにぴったりな方法を選んであげられるとよいですね。
4.ご家庭でもできる鉛筆の矯正!おすすめの4選
様々な矯正方法がありますが、実際に親子で試しながら、よりよいものを取り入れてみてください。
それでは、簡単に取り組むことのできるおすすめの矯正の方法を4つご紹介していきます。
①柔らかいものを丸め、手の平に入れて鉛筆を持つ
これは、ぎゅっと力を入れすぎているお子さんに試してみてほしい方法です。
手の平とそれぞれ5本の指との間には適度なすき間ができます。きれいな字を書くためには、この空間がとても重要です。鉛筆を持つ指を思い通りに動かすことが美文字のコツなので、空間がないということは、指がきゅうくつで動かせないことにつながるからです。
そこで、指を動かせる程度の柔らかいもの(丸めたティッシュペーパーなど)を手の平に入れることで、この空間を意識させるのです。つぶさないように気を付けることで、無理なく意識させてください。
②鉛筆の軸を太く柔らかい状態にする
この方法は、市販の矯正グッズにあるものなのですが、柔らかいゴム状の筒を鉛筆の軸にかぶせて持つという矯正方法です。
これは、力を入れて書きやすい場合、指の疲れを軽くする効果もあります。シャープペンシルでも、持ち手の部分が柔らかい素材でつくられているものがありますが、柔らかいと指先にもフィットして持ちやすいですね。
鉛筆を持つ3本の指も安定します。また、小さなお子さんの場合、まだ細い軸だと持ち慣れていないこともあるので、鉛筆を太く持ちやすくするのは非常におすすめです。
③正しい位置に指を固定する
これも様々な市販のグッズがあり、インターネットで検索していただけると、いろいろな形状、いろいろな素材のものが販売されています。
ただ、目的は指の位置を正しく固定して、お子さんに持ち方を意識させることですので、まずは、ご家庭にあるものを使って挑戦するのがよいかと思います。
例えば、
● 輪ゴム
輪ゴムを人差し指に巻き付け、鉛筆と一緒に固定する。痛くない程度に、あまりゆるくても指が動いてしまうので、適度に固定してください。
● 小さめのダブルクリップ
鉛筆を指で持つ位置に、小さめのダブルクリップを取り付けます。
しっかりはさみ込むと、銀の持ち手の部分(2つに分かれている)が開く感じになると思います。そこに人差し指を間に入れて持つと、ぴったり指がおさまる状態になります。
クリップなので硬く、当たる感じが苦手なお子さんもいらっしゃると思います。
その場合は市販のグッズで、クリップ状のものがありますので、そちらを試してみるとよいでしょう。
小学生の子ども達に試してもらった時には、クリップでも「書きやすい」と高評価でした。
④鉛筆を持つ位置にしるしをつける
これは、鉛筆を正しく持った時の3本の指の位置に、ペンやシールなどでしるしをつけるという方法です。細い鉛筆の軸に持ち慣れてきた子でしたら、これでも効果があると思います。
ただ、鉛筆を削るたびに書き足さなければなりませんが、一度お試しください。
市販の鉛筆でも持つ位置がわかるように工夫されているものがあります。中には軸の太さが違うため鉛筆削りが別に必要だという場合もありますが、最初だけ意識づけに使ってみるのもよいかと思います。
5.まとめ
鉛筆の持ち方や、矯正方法についていかがでしたか?
文字を書くことは、ずっと使えるスキルです。その基本となる持ち方で困らないように、新学期前にぜひご家庭で見直してみてはいかがでしょうか。
お一人おひとり持ち方の癖も違います。ご家庭で挑戦しても変わらない、難しいという方には、こちらから個別にご相談していただけたらと思います。今、
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