目次
⒈教室の作品展が終わりました
私のお教室で、年に一度の作品展が終了しました。
普段のお稽古の中で取り組むことのできる範囲ではありますが、子ども達の日頃の成果を発表する貴重な機会となっています。作品展では、希望する子が挑戦する大きな条幅作品、そして、半紙、硬筆、創作作品など様々な作品を展示します。
準備には時間がかかりますし、手間もかかりますが、それでも私が作品展を続ける理由は2つあります。
① 子ども達が大人にほめてもらう機会をつくりたい
② 子ども達が仲間の作品を見て、学び合う機会をつくりたい
という2点です。
特に①に関してですが、特に保護者の方にはお子さんの作品を見て些細なことであってもほめて認めてあげていただきたいなと思います。
そうすることが、作品展が終わった後の成長につながっていきます。
(②については別の機会にお伝えしたいと思います。)
つたない未熟に見える作品であっても、どの子も最初の作品とは比べ物にならないくらい上手になった作品を出品しています。
でも、親としては子どもによりよくなってほしいという願いがあるので、つい他のお子さんと比べてしまいたくなります。私もそうでしたが、
「習っているのに、全然上手じゃない」
「もっときれいに書けなかったの?」
という言葉をかけてしまいたい気持ちをグッとおさえて、いいところや頑張ったという事実をまずは喜んであげていただけたらと思います。
私自身もこのような思いを抱えた時期がありました。でも、書道をはじめ勉強や習い事などで、より成長してほしいと願うようでしたら、親としては「まずはほめる」というスタンスでのぞむことが大切だと感じます。
私も教員時代から「ほめて育てる」という姿勢は貫いてきたので、「ほめる」大切さはよく認識しています。
しかし、長い年月かけて我が子と向き合う子育てを通して、「ほめて育てる」ということがどれだけ重要かということを、より深く実感することとなりました。
今回は、私自身の子育ての経験から「ほめる」ということについて、ヒントとなるお話ができればと思います。
⒉親子で作品展に参加して
私と子ども達は、同じお教室で書道を習っていました。
なので、作品展に向けてどれだけ練習しているか、どれだけ頑張っているかを間近に見ることができました。(全て先生のご指導にお任せしていましたが、様子は見て分かりました。)
でも、作品展で並んだ書を見ると、同じように指導を受けても決して上手とは言えない娘の作品がありました。息子は年下ながらも器用に書けていますが、なぜ娘は書けないのか…と、がっかりした気持ちになったことを覚えています。
でも、頑張った姿を見ていたこともあり、誰かと比べてがっかりするのは良くないと考え直しました。
そして、書道をこのまま大好きでいてもらうためにも、一生懸命書いたことや部分的によく書けたところは事実としてほめようと思い、娘に伝えました。
娘ははにかんで、とてもうれしそうな笑顔を見せてくれました。
(そうだよね。お母さんに認められたいんだものね。)
がっかりした思いが伝わらなくて、本当に良かったと思いました。
⒊娘の成長は突然に
作品展には毎年出品しました。
小学2年生から高校1年生になるまで、書道が大好きな娘は熱心に取り組みました。そんな娘は、中学生になるとグングン上達し始めました。
そして、高校生では書道部に入り、顧問の先生からその腕を褒められるまでに成長し、私の目から見ても本当に上手になりました。
(いつか上達するかもしれない、いつか努力が実る日がくるかもしれない…)
と願いながらも、長い間期待はかけないようにしてきましたが、小学生時代には出なかった芽が4年もかかって出ることがあるんだなと改めて感じました。
そして、その事実を目の当たりにして、やっぱり子どもを信じてよかった、傷つけるような言葉をかけなくて良かったと思いました。
⒋子どもと一緒に成長を感じる
もし、私が娘の作品が出来上がるまでの過程や努力を知らなかったら、作品という結果だけを見て、心ない思いをぶつけてしまったかもしれません。
そして、せっかく好きだった書道を嫌いにさせてしまったかもしれません。
私自身も同じ書道を習い、作品を書きあげることの難しさを肌で感じていたので、頑張りを真っ直ぐに認めてあげることができたことが幸いしたというのも、良かったのかもしれません。
このように娘に共感してあげられたからこそ、冷静に見守ることができたのでしょう。
学校や習い事、塾でお子さんが学ぶときに、任せっぱなしにするのは簡単です。でも、特に小さなお子さんの場合、おうちの方もお子さんが学んでいる様子を知ったり、指導者とコミュニケーションをとったりすることで、お子さんを結果だけで判断しないで、成長を喜び合えるようになるのではないかと考えます。
過干渉にならない程度に、親も積極的に習い事にも関わって、お子さんの貴重な子ども時代を楽しく過ごしていただけたらと思います。
お子さんは指導者に褒められることももちろん嬉しいのですが、おうちの方に褒めてもらった時に見せる表情がいちばん輝いています。お子さんがより難しいことに挑戦したり、継続して何かを頑張れたりするのは、見ていてくれる親の存在が大きいのです。
褒めるところがなくても、努力したことは褒めてあげられます。上手だと言えなくても、お子さんの長い人生でいつ芽が出るかわかりませんし、この経験がいつか役立つ日が来るかもしれません。そう思って、できるできないでなく、経験を豊かにするという意味でも、大きく長い目で子どもを見守ることが必要なのですね。
成人間近の子を持つ親として、改めてこう思います。
⒌『おやこで美文字!』への私の思い
私がお教室で指導する以外に「親子」で学べる美文字講座を開催しているのも、
「親子で一緒に学びながら、お子さんの頑張りや良さを間近に見て褒めていただきたい、成長を感じていただきたい」
という思いからです。体験会に参加された皆さまを見ていますと、お子さんがきれいに書けるようになる過程を一緒に見ているので、
「すごいね!」
とお子さんを心から褒めてくださります。
また、字を書くことの難しさを知れば知るほど、お子さんが上手になっていることに対して率直に感心される方が多いです。
ですから、お子さんにも
「上手になってうれしい!」
「みんなからほめてもらえた!」
と喜びを感じてもらえるレッスンとなっています。
子どもが小さかった頃、習い事に預ける時間は”息抜きの時間”、”家事の時間”としてとても貴重でした。ですから、習い事に全てお任せしたいというところもよくわかります。
ただ、もし忙しいお母さま方にとって、このような貴重なお時間をお子さんとの時間に使っていただけるようでしたら、親子で一緒に”一生モノのきれいな字の書き方”を学んでみませんか?
短期間集中の基本を押さえたカリキュラムで、文字の整え方を知ることができます。同じ母親として、書道教室講師として、元小学校教員として、私の欲しかった講座をカタチにしました!
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